かげろう

olivemama2006-01-11

エマニュエル・ベアールギャスパー・ウリエルです。

1940年6月、フランス・パリ。この戦争で夫を亡くした教師のオディールは、13歳の息子フィリップと7歳の娘カティを車に乗せ、ナチス・ドイツ軍の侵攻から必死に逃れていた。だがその途中、車が爆撃に見舞われてしまう。一緒に避難していた人々が次々と死んでいく中、オディールたちは不思議な魅力を秘めた17歳の青年イヴァンに助けられる。母子はイヴァンを警戒しながらも、彼に導かれるまま森の奥深くへと進んでいく。やがて彼らは、無人の屋敷に辿り着く。4人は安全なこの地で一緒に避難生活を始めるのだったが…。

ギャスパーは存在感のある演技で、役の雰囲気にピッタリでした。
あらすじを見たときは人妻と青年の禁断の…というお話かと思ったら、そうではなくて
戦時中、守るべき子供たちを抱えた元教師の母親のギリギリの心境を
表現したストーリーでした。気丈で弱音をはかない女性なんだけど、
安らぎを求め、それまで警戒を解かなかった青年に対して
思わず縋り付いてしまう気持ちも分かる気がしました。
やりきれないような結末ですが“かげろう”の儚さに通じているのかなと思います。